私が大学生の頃、同じ学部の友人から幽体離脱についての話を聞きました。
その友人は幽体離脱が出来るように日々練習をしているという風なことを話していました。
幽体離脱というのは寝ている最中に体から幽体として抜け出し、空を自由に飛んだり、壁をすり抜けてみたり、あらゆることが自由に出来るのだそうです。
そのとき私は彼に、自分も似たようなことが出来るという話をしました。
明晰夢と幽体離脱の関係
私は夢の中で「これは夢である」ということを自覚することが出来るのです。意図的に出来るわけでもないのですが、月に1回くらいはそういったことが起きるのです。夢の世界で空を飛んでみたり、壁をすり抜けてみたり、自由に出来るのです。小学4年生のときくらいから出来るようになりました。
その話をすると友人は、それ明晰夢ってやつだよ、と教えてくれました。明晰夢というのは夢の中で、これは夢だと自覚をして夢を自在にコントロールできる夢のことを指します。
そんな具体的な名前があることなど知りませんでした。そして、それは幽体離脱の前段階なのだという話もしてくれました。幽体離脱を目指す過程でまずは明晰夢を見れるようにする、という練習方法があるとのことでした。しかし、私は幽体離脱と明晰夢は関係ないだろうという見解でした。
幽体離脱はある種現実世界で起きていること、明晰夢は夢の中で起きていることだから関連性が全く無いと考えました。
明晰夢を見るコツ
彼から明晰夢を見るコツと空を飛ぶ方法を教えてくれと言われて、教えることにしました。
まず一つ目は日常生活を送っているときにこれは夢なのではないかと常に疑うことです。そうすると癖づくので、夢を見ている最中にもこれは夢なのではないかと疑うことが出来ます。
これがまずスタートです。
そしてとにかく睡眠時間を出来るだけとること。経験上、明晰夢を見るときには時間に余裕があるときに二度寝する際に見ることが多いです。おそらく浅い眠りのときに見やすいのです。
そしてもし、夢の中で夢だと気づいたときに慌てないことです。夢の中で夢だと気づいて焦ってしまい、怖い夢へと変化してしまうことがあります。
その怖い夢はとんでもなく怖い夢です。
夢だと分かってる上で誰かに追われている。しかし、起きたいのに起きれない。経験した人にしか分からないでしょうが苦しくて怖くて仕方ありません。
だからまず慌てないこと。そして自分は飛べるんだと強く信じることです。
これはもう気合いとかそういうレベルの話になってきますが、とにかく強く信じるしかないんです。
少しでも、飛べないのではないだろうか、とマイナス思考になると落下します。とにかく信じること、それが凄く重要なのです。
あとはプールで泳いでいるような感覚で空を進んでいくこと。
凄く個人的なことかも知れませんが、こうすることによって上手に空を進むことが出来るのです。
彼はすぐに実践をしてみましたが、なかなか明晰夢を見ることが出来ませんでした。
やはり得意な人と不得意な人がいるようで、ちなみに私の他の友人のバイト先の人も明晰夢を見れるようです。
これは幽体離脱か?
そんなことがあってから数ヵ月が経ったとき、私は明晰夢を見ました。
なんとなく、いつもとは違った感じでした。いつもの夢の世界とは違い、景色がかなりハッキリと見えます。
いつものように空を飛びました。すると、明晰夢を見る方法を教えた友人の家の近くに来ました。
壁をすり抜けて彼の部屋に入ると、彼はビールを飲みながらテレビを見ていました。そして、彼の部屋を出てまた空を飛びました。
そして自然と目覚めました。夜23:00頃でした。そして再び眠りにつきました。
翌朝、その友人と大学で会い、昨日みた明晰夢について話しました。
すると、調度その時間帯、彼はビールを飲みながらDVDの鑑賞をしていたそうです。
お互い驚愕しました。あれは明晰夢ではなく、幽体離脱だったのかも知れません。
たまたまおこったことかもしれませんが、もしかしたら、彼よりも私の方が先に幽体離脱を経験してしまったのかもしれないです。